葬儀あれこれ
☆勿論、宗派・地域によって大きく変わりますが、ご参考になさって下さい。
☆文中の下線引きの言葉は別のページで、その意味等を説明していますので、
クリックしても結構ですし、「質問コーナー」のページを開いて御覧下さい。
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質問コーナー

 通夜

葬式の前夜、肉親・近所の方・知人・友人が集まって通夜をします。日没から夜明けまで、亡くなった方の即身成仏・極楽
往生を願い、静かに最後の一夜を共にするのです。死亡時間の関係で二夜を置くときは、死亡当日の夜は仮通夜、二日
目に本通夜が営まれます。
現在行われているのは形式的になっていますが、本来の意味を忘れてはいけないと思います。

《末期の水》 
臨終を告げられたら遺族や近親者で「末期の水」をとります。死後の世界でのどが渇かないようにという祈りを込めて、新
しい筆の穂先や割り箸の先に白糸で巻きつけた脱脂綿とガーゼに水を含ませて、故人の唇を湿らせます。血縁の深い順
に行います。

《湯灌おきよめ》 
ご遺体の全身をアルコールやお湯で丁寧に拭き清め、耳・鼻・肛門などに綿をつめます。
病院で亡くなった場合は病院の人が、自宅の場合は葬儀社の人がしてくれるのが一般的です。

《着替え》 
ご遺体には「死化粧」をし、「死装束」を着せます。髪を整え爪を切り男性の場合は髭を剃り女性の場合は薄化粧をしま
す。着替えの際、普段の逆で左前に白装束や浴衣を着せます。
最近では故人が生前好んでいた衣装を着せることもあるようです。

《書類》 
医師から「死亡診断書」を受け取ります。市町村役場への「死亡届」の手続きにはこの「死亡診断書」が必要です。
手続き終了後、「火葬(埋葬)許可証」が受け取れます。

《喪主・お世話役》 
通常、故人の配偶者が喪主になりますが、配偶者が高齢・もしくは他界していれば故人の長男など最も縁の深い方がな
る場合が多いようです。お世話役は通夜・葬儀を円滑に行う為に早めに決めます。

《寺への連絡》 
なるべく早めに連絡をします。葬儀の詳細を先に葬儀社と決める方がありますが、檀那寺と相談した後にされるか、一緒
に相談される事を薦めます。

《必要な連絡》 
町内会代表者・親戚・故人と親しい方や関係者等へ連絡します。

《枕経》 
通夜の前に、ご遺体の枕元でお経をあげます。その後に、通夜・葬儀などについて話し合いを持たれるとよいでしょう。な
お「枕飾り」は葬儀社の方が設営されることが多いようです。だいたい枕経から通夜(納棺の場合も)までの間に、住職が
戒名を授けます。院号を希望される遺族の方は、早めにその旨を伝えるとよいと思います。

《通夜》 
受付係りは弔問に訪れた方に芳名帳への記帳をお願いします。
喪主・遺族は弔問に訪れた方にお礼を申し述べます。
現在では、夜の7時くらいから1・2時間行われる「半通夜」が一般的です。
    @遺族・参列者の着席
    A僧侶の入場
    B読経
    C僧侶の焼香
    D喪主・故人と親しい親族の順番で焼香
    E参列者の焼香
    F僧侶の退場
    G喪主のお礼の言葉
 葬儀

真言宗の葬式は、儀式を執り行う導師と言われる僧侶によって進められます。その中で最も大切なのは、導師が故人に
戒を授けて仏弟子とし、さらに引導作法という三蜜の法を行うことです。
そして導師は諷誦文を読んで新精霊の加護を記念し、仏の世界に入ったことを参列者に知らせます。

《準備・確認》 
通夜から葬儀当日朝までに確認すること。
    @喪主・遺族代表の挨拶文
    A喪主・遺族・親戚・参列者の座席の配置
    B世話役代表と各係りへのお願い
    C弔辞を頂く方へのお願い
    D葬儀の進行係り・司会者との打ち合わせ(依頼した葬儀社の方が進めることが多い)
    E寺院とのスケジュール調整
       ☆僧侶の人数・時間・送迎の有無・御膳の有無等

《葬儀》 
(佐賀など)地域によっては、朝早くに僧侶と家族だけで読経後出棺、先に火葬し、葬儀は骨葬の形をとる場合もありま
す。ここでは、あくまでも一般的な流れを説明します。
    @遺族・参列者の着席
    A開会の言葉
    B僧侶の入場
    C引導作法と読経
    D引導文
    E喪主焼香
    F弔辞(弔電)
    G遺族・一般参列者の焼香
    H僧侶の退場    
    I弔電紹介(F番と入れ替わることも)
    J喪主または親族代表の挨拶
    K閉会の言葉

《別れ花・石打ち》 
葬儀後、出棺の為にお棺を祭壇から降ろします。祭壇などに供えた花を遺族と親しい縁者の方がご遺体の周囲に捧げま
す。(別れ花)
その後、お棺のふたを閉める為に小石で釘を打ちます。(石打ち)
小石には無事に三途の川を渡り成仏できるようにとの祈りが込められています。

《出棺と見送り》 
お棺は近親者・親しい方の手で、霊柩車まで運びます。
喪主は参列者に対してお礼の挨拶をします。挨拶の間、遺族は位牌や遺影を胸当たりに掲げて、参列者の方へと向けま
す。

《火葬場へ》 
喪主・遺族・故人と親しい関係の順で分乗し、火葬場へ向かいます。
火葬場に着くと係員がお棺を霊柩車から降ろします。この時、「火葬許可書」が必要です。
火葬には1〜2時間掛かります。

《骨上げ》 
骨上げの作法には、遺骨を次々に箸から箸に渡し骨壷へと納める作法と、2人一組になり、一つの遺骨を拾い骨壷の納
める作法があります。
遺骨を拾う順は、まず歯を拾い足・腕・腰・背・肋骨・頭骨・最後に「のど仏」を喪主が拾い上げるのがしきたりです。
骨上げ後帰宅する際に、「火葬許可書」(この時点で埋葬許可書)を忘れずに持ち帰ります。
納骨する時に必要ですから、大切に保管します。

☆(佐賀など)地域によっては、親族だけが寺へ戻りそのまま3日参りの法要を行う場合もあります。また、葬儀場で葬式
を行った時も、火葬後に斎場へ戻り3日参りの法要を行う場合があります。

《中陰檀》 
葬儀・火葬場から戻ってきた遺骨を安置する祭壇です。
(葬儀社の方が準備してくれます。)忌明けの日まで、そのままおまつりします。
位牌

もともと位牌は、中国の儒教の風習に由来するといわれます。儒教では、故人の生前の官位・姓名を40センチほどの栗の
木に書いて祭っていました。これを佛教、特に禅宗が積極的に取り入れて戒名や俗名・没年などを書き入れ、今日見られ
るようなものになったのです。

「中陰檀」に安置する「白木位牌」は忌明け後、「本位牌」になります。
戒名を入れた黒塗りの本位牌を住職が開眼供養して、仏壇に安置します。
本位牌には、塗り位牌や繰り出し位牌などがあります。宗派によって、いろいろな決め事がありますので、住職に相談さ
れる事が望ましいです。

《仏壇》

仏壇とは、仏像や祖先の位牌を安置する家庭用の厨子のことです。
家庭に仏壇があるという事は、その家族の心の拠り所があるという事です。
仏壇は「家の中の小さなお寺」と同じです。
仏壇を家庭の中心にして、朝夕礼拝する姿こそ望ましいものです。四恩に報い感謝する心で、朝夕静かに坐って合掌礼
拝する、たとえわずかな時間であっても心を落ち着けてお勤めする事は大事にしたいと思います。

自宅に仏壇が無い場合は、忌明け法要までに用意するのがよいでしょう。
必要な仏具や飾り方は、宗派によって違いますので、位牌と同じく住職に相談してから購入されることが望ましいです。
また、新しい仏壇は住職に開眼供養(お魂入れ)をしてもらいます。